「完璧に準備しなきゃ」と思うほど、言葉が出てこなくなることがあります。
私も、本をつくる仕事を長くしてきたからこそ、10分のセミナーでも台本をきっちり整えたくなります。けれど、この日の私の中に残っていたのは、こんな言葉でした。
完璧に準備することは、相手の力を信じていないこと。
ブランディングLabo支部の月例会で、私はこの言葉を出発点に「F to F(Fan to Fan)」についてお話ししました。
完璧な台本を手放してみる
セミナーの前、私は「ちゃんと話さなきゃ」と思っていました。
でも、完璧に準備しようとするほど、目の前の人を「そのままでは受け取れない人」として見てしまうことがあります。これは、相手を大切にしているようで、実は相手の理解する力や感じ取る力を信じていないのかもしれません。
そこで私は、皆さんの受け取る力を信じて、この顔で、この声で、そのまま話してみることにしました。
途中でスライドの共有ができていないことに気づく場面もありました。けれど、参加者の皆さんが笑って受け止めてくださって、場の空気がふっとやわらぎました。
その瞬間、私は「完璧に進めること」より「相手と一緒に場をつくること」のほうが大切なのだと、あらためて感じました。

F to Fは、売り込むより先に関係を育てる
F to Fは、Fan to Fan。ファンがファンを呼んでくれる循環のことです。
営業のために、こちらから一方的に届け続ける。そんなやり方だけではなく、自分が目の前の人との時間を楽しみ、その人の魅力や仕事を面白がって伝える。その関係の中から、次のご縁が生まれていく考え方です。
私自身、仕事も人脈もなかった土地で、病院に通いながら、目の前にいる人と面白がって話すことしかできなかった時期がありました。
そこで出会った人が、別の人へつないでくれました。たった一言の「会いに行きます」から、少しずつ人が集まり、気づけば人と人がつながる場になっていた。
それは、売り込んで集めたものではありません。誰かが誰かを思い出し、「この人に会ってみたら」と手渡してくれたご縁でした。

月例会そのものがF to Fの実践だった
この日の月例会では、10分セミナーだけでなく、テーブル商談や1on1の時間もありました。
画面の中には、それぞれの仕事や専門性が伝わる背景が並びます。初めて話す人同士でも、テーブルで話し、1on1でさらに話す。そんなふうに、短い時間の中で会話が何度も重なっていきました。

今日もリラックスムードで、なのにたくさんの方が参加されていて、いい雰囲気でした。
ブランディングLaboという名前の通り、皆さんそれぞれの強みや専門性がとても伝わってきて、刺激をいただきました。
最後の1on1がすごく良かった。
参加者の方が「楽しかった」「有意義だった」と感じてくださったこと。そして、紹介したい人につながる話し合いや、新しいアイデアを持ち帰る時間になったこと。
それは、支部が大切にしている「◯◯と言えばあなた」を、参加者一人ひとりが試している時間でもありました。

まずは、自分の言葉で話してみる
セミナーの感想で、特に心に残ったのはこの言葉でした。
受け取れない人として扱うから完璧になろうとする。刺さりました。
「ちゃんと伝えなければ」と準備しすぎるとき、私たちは相手だけでなく、自分のことも信じられなくなっているのかもしれません。
もちろん、準備がいらないという話ではありません。伝えたいことを持って、その場に立つ。でも、相手の反応まで先回りして、全部をコントロールしようとしない。
その余白があるから、会話が生まれます。会話が生まれるから、「この人に相談してみたい」「あの人に紹介してみよう」という関係へ進んでいきます。
私にとってニーズマッチは、完成したものを発表するだけの場所ではありません。言葉や企画を試し、人と人のつながりの中で磨いていけるプラットフォームです。
次に誰かと話すとき、少しだけ準備を手放してみる。相手の受け取る力を信じて、自分の言葉で話してみる。
その小さな一歩が、次のご縁を連れてくるかもしれません。
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今回の月例会
- 支部: ニーズマッチ ブランディングLabo支部
- 開催形式: オンライン交流会
- 内容: 10分セミナー、テーブル商談、1on1
- 10分セミナー: F to F(Fan to Fan)/まみ助・姫野蒼子
- セミナー動画: YouTubeで見る
- 公式サイト: ブランディングLabo支部